YOKOGAWA Brand Video “Connecting humanity and technology”

横河電機株式会社
February 18, 2022

<概要>

横河電機のコーポレート・ブランド・スローガンとそこに込めた思いを、一つの映像作品として可視化した。無線制御の25個のキューブが様々なフォーメーションで自走し、最後にYOKOGAWAのコーポレートマークを形作る。一つひとつのキューブの動きは計測と制御の力で価値ある情報を結びつけ、企業と産業の結束点となるYOKOGAWAの企業理念を多数のキューブの動きと映像で表現した。

<テクノロジー>

Software

CGソフト上でカメラ位置やキューブの個数、グリッドサイズを検討し、ビデオコンテを作成、そのデータを元にCGシュミレータ上でキューブ25個の個別の動きやシーケンスを制作した。撮影時にはCGシュミレータをリアルタイムで再生する事で移動や回転、速度調整などをBluetoothで制御することができる仕組みを開発した。また、撮影ガイド用プロジェクション機能とカメラから見たARシーンの合成用連番シーケンス書き出しの機能も作成した。

・CGシュミレータ

撮影する画角の検討、各キューブの動きや制御方法などを決定、送信する。撮影ガイド用プロジェクション、ARシーンの合成用連番シーケンスの出力などにも使用した。リアルタイムで再生する事で撮影用シーケンスの位置回転情報などを、Bluetoothをつかって各々のキューブに送る。

・AR演出

シーケンス上での理想位置情報をARで表示。各キューブの持つID、シーケンスフレーム番号、位置情報等をキューブ自体に表示する。

・同期テスト、プロジェクションでの撮影用ガイド

Hardware

 自走式キューブはソニー・インタラクティブエンタテインメントのロボットトイ「toio™コア キューブ」をベースに、様々なギミックを搭載し個々が役割を持ちながらも全体で一つの目的に沿った動きになるよう独自にカスタマイズした。制御は送信機デバイスを制作しBluetoothで行っている。 最後のシーンでは、それぞれの役割を持ったキューブの配置による集光と偏光によってロゴを実際に床面に投影させている。

toio™公式サイト https://toio.io/

左:オリジナルの筐体 右:toio™コア キューブ本体

・ギミックキューブ

– スポットライトキューブ –
高輝度LED、ランプシェードとバッテリーを載せている。ロゴを地面に投影するためLEDの位置を高めに設置、走行時にバランスを崩さないように緻密に設計。躯体は、射出成形、アルミの削り出し、ランプシェードは3Dプリントで制作している。

– 偏光フィルターキューブ –
青い光を反射し黄色い光のみを通す偏光フィルターを載せており、スポットライトの光を黄色に変えてロゴのカラーに置き換えている。また、ロゴの鋭角を出すために谷型のマスクを入れている。

– レンズキューブ-
シリンダーレンズという長方形のレンズを載せている。躯体は射出成形、レンズはアクリルの切削のものを特注で制作した。このレンズにスポットライトの光を当てると集光するためロゴを明るく際立たせて見せることができる。

– カメラキューブ –
映像内に映ることはないが、カメラを載せたキューブで撮影をしているシーンもある。カメラ自体が、このシステムの一部として動くことによりキューブからの視点を作ることができる。

・キューブの制御

左図:アプリケーション画面 右図:Bluetooth送受信デバイス

このアプリケーションからBluetoothを送受信するデバイスを制御している。Bluetooth経由で、キューブの位置の取得、速度、方向、目標座標を送信している。

左:レンズ集光、フィルタの効果をCGにて検証 右:シミュレーションに合わせてギミックキューブを配置
Credit
Director / Software Engineer:You Tanaka(Rhizomatiks)
Technical Director:Motoi Ishibashi (Rhizomatiks) 
Hardware Engineer:Youichi Sakamoto (Rhizomatiks) 
Videographer / Editor:Muryo Homma (Rhizomatiks)
Production Manager:Saki Ishikawa  (Rhizomatiks)
Producer:Takao Inoue (Rhizomatiks)
Song credits:Music by Daito Manabe(Rhizomatiks)
企画:横河電機株式会社
制作・著作:ライゾマティクス